川沿いの岩場、そこは川の全貌が拝める良い場所だと、黒マンバは思う。
けれど、台風など様々な要因で、水かさが増したのなら、水流の餌食だ。
もしもそんな環境に植物が生えたのなら、栄養源の葉は流され枝は折れ、まともな成長は望めないはず…・・・。
しかし! 今回見に行った植物は、その考えを余裕で打ち砕いてくれました!
ここはとある岩場、例によって誘われた黒マンバは喜んで、その地に足を運びました。
シランの種子
岩場に足を踏み入れ、まずビックリ!
このシランという植物はいつ水流が来ても、おかしくない環境にも関わらず、成長をして種子をつけていました。
他にもたくさんの植物があり、ほとんどが根が伸ばしづらい、岩の間から生えています!
さらに植物が生えている以外に、驚いたのが葉っぱの形です。
右が今回、岩場に生えていたコナラの葉・左が雑木林に生えている通常のコナラの葉
これは両方ともコナラの葉っぱです。
木は同種でも、葉っぱの大きさが異なることがありますが、ここまで大きさが変わると、別の種類に見えてきます……。
何故、右の葉っぱは小さいのか!
もしも、左の葉っぱをつけた木が川に呑まれれば、葉っぱが大きいため、水流の影響をもろに受けて流されてしまいます。
では、右の葉っぱはどうでしょうか?
水流が来ても小さいのでうまく受け流し、耐えしのぐことが出来そうです。
また、形も重要でこれは「流線型」という、水や空気の抵抗を減らすための形と似ているのです!
他にも「流線型」に似た形の葉っぱを発見!
ユキヤナギの紅葉
このユキヤナギという赤い葉っぱをつけた樹木、幹がよくしなることでも水流を受け流している。
このコナラとユキヤナギは、葉っぱの形や枝を、変化させることで水流に対応し、身を守った樹木と考えらるのです。
今回、岩場で植物たちの変化、工夫を短時間で沢山確認して、感銘を受けながら勉強させて頂きました!
「植物のように強く生きたいな~」(黒マンバ)
黒マンバの目標がまた1つ増えた気がした。
学 名 / Quercus serrata
和 名 / コナラ 小楢
分 類 / ブナ目ブナ科コナラ属
高 さ / 5-15m
花 期 / 4-5月
生活型 / 落葉樹
学 名 / Bletilla striata
和 名 / シラン 紫蘭
分 類 / キジカクシ目ラン科シラン属
高 さ / 30-70㎝
花 期 / 4-5月
生活型 / 多年草
学 名 / Spiraea thunbergii
和 名 / ユキヤナギ 雪柳
分 類 / バラ目バラ科シモツケ属
高 さ / 1-2m
花 期 / 3-5月
生活型 / 落葉樹
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