「朝顔の花」こと秋の七草のひとつ「桔梗」
- pöllö=ポッロ
- 17 時間前
- 読了時間: 2分
秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花
萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝顔の花
これは『万葉集』にある、山上憶良の歌二首で、これが「秋の七草」となりました。
和歌の中にある「朝顔の花」には諸説ありますが、一般的に「キキョウ」のことを指しています。

開花したキキョウ
キキョウは『万葉集』のほか、『古今和歌集』や『枕草子』などにも登場します。古くから日本人に親しまれてきた、野草のひとつです。

紙風船のようにふくらんだキキョウのつぼみ
キキョウの花は、咲き進むにつれて、性を変化させることで知られています。

花粉をはき出したキキョウ
❶ 若い雄しべは直立して未熟な雌しべをとり囲み、開花すると葯から花粉をはき出します。

花粉を出し終えたキキョウ
❷ 花粉を出し終わると、雄しべはしなびて倒れます。

柱頭を開いたキキョウ
❸ 雌しべが熟すと柱頭は5裂して開き、虫が運んできた他の花の花粉を受けます。
キキョウはこうして、自家受粉ではなく、「雄性先熟による他花受粉」という戦略をとることで、遺伝的多様性を高めているのです。
植物の生存戦略、カッコいいです。
分 類 / キク目 キキョウ科 キキョウ属
和 名 / キキョウ(桔梗)
学 名 / Platycodon grandiflorus
花 期 / 6-9月
生活型 / 多年草
分 布 / 日本全国
Comments