マルハナバチ類といえば「訪花昆虫」の代表種。花粉や蜜を食べたり、幼虫を育てるための花粉や蜜を集めるため、花から花を飛び回ります。動けない植物にとって、マルハナバチ類は重要な存在で、なぜならば、花粉を媒介してくれる大切な「送粉者」だからです。
ウリノキの花を訪れたコマルハナバチ
植物とマルハナバチ類の関係は、ツリフネソウの話で紹介したので、コチラから。
シラカシの樹液を吸うトラマルハナバチ
そんなマルハナバチ類が今年の7月下旬、花ではなく、樹液を吸う姿を見かけました。
シラカシの樹液レストランでカナブンを観察中、トラマルハナバチが飛んできて、カナブンを押しのけたと思うと、長い口吻を樹液に差し入れました。マルハナバチ類が実にとりついて、液を吸うのは観察したことがありましたが、まさか樹液を吸うなんてつゆ知らず。こんなに身近な生きものでも、知らないことだらけでほんと面白い。
数年前、マルハナバチ類が植物の葉に穴をあけることで、花の開花が早まったという研究を聞いたことがあります。まだまだ生きものたちのびっくりするような不思議な生態が、たくさん目の前にあることを忘れずに、探究心をもち「フィールドワーク」勤しまねばね。
(pöllö=ポッロ)
分 類 / 膜翅目(ハチ目)ミツバチ科
和 名 / トラマルハナバチ
学 名 / Bombus diversus diversus
体 長 / ♀11.6-18mm / ♂13.7-16.7mm
分 布 / 本州〜九州・対馬(利尻・礼文)
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