モリマナ9月! 自然・生きもの推し!
- 森のフィールド学舎 168
- 9月20日
- 読了時間: 5分
更新日:9月21日
pöllö=ポッロ

セリの花
里山RP進行中のアオジシ谷に整備したモリアオ池。その水際に、日本原産の野菜として有名なセリ(Oenanthe javanica)の花が咲きました。日本原産の野菜は他に、セリと同じなかまのミツバ、ワサビ、ミョウガ(古い時代に中国から入ったかも!?)などがあります。
さてセリですが、キキョウと同じように「雄性先熟」する植物です。花ははじめ、長く伸びた5本の雄しべが目立つ雄性期をむかえ、しばらくして雄しべが落ちると、花の中央から先が2本に分かれた雌しべが伸びて、雌性期をむかえます。よく見ると楽しいです。
黒マンバ

稲の葉を食べるクロコノマチョウ
稲の葉っぱが食べられてる⁉ よく見るとクロコノマチョウの幼虫がくっついていました。
顔が黒色、体が黄緑色で分かりやすい見た目です。また、頭部は正面から見ると特徴的でかわいい形をしています。
普段は林の中の薄暗い日陰を好み活動しています。
ススキの葉っぱを食べているところをよく見ますが、稲も食べるのですね。アオジシ谷の田んぼは周りが林なので、日陰で好みの場所だったのかもしれません。
クロコノマチョウは成虫越冬のため、これからだんだん気温が下がっても成虫を見られるかも!
(黒マンバ)
セロー
(セロー)
蛇メタ師匠
(蛇メタ師匠)
はかせ

菌まみれのヒグラシ
夏も終わりを迎え、セミの鳴き声が減ってきました。そんなアオジシ谷で、緑色の菌まみれのヒグラシを発見しました。この菌の正体はおそらくMetarhizium cylindrosporum(メタリジウム シリンドロスポルム)という冬虫夏草(とうちゅうかそう)だと思われます。
そもそも、冬虫夏草というのが簡単に言ってしまうと、昆虫に寄生してその体を栄養分に育つキノコ(菌類)のことです。この種類は、湿度の高い場所で多く見られる気生型で、写真のように宿主を枝や葉などの高い場所で固定します。よくみると足先から白いものが出て、枝をガッチリとつかんでいます。そして高い位置から、胞子を飛ばすことでより多くの宿主に寄生という寸法です。
ヒグラシの体のふしぶしから、緑色のわたがでている姿は、なんとも恐ろしくどこか神秘的なように感じてしまいます。やはり寄生という生き方はカッコいい!
(はかせ)
アンフィー

ピンクの花が可愛らしい
僕の職場の近くにはこの季節、「厄介者」がたくさん現れます。
それは、何を隠そうアレチヌスビトハギです。
いわゆる「ひっつき虫」の一種で、果実の表面(果皮)に鉤状の毛がたくさんあるので、子どもたちが種子運びを手伝います。僕の仕事はそれをひとつひとつ取ること。
とても面倒で骨が折れます。
それでも最近、何とも可愛らしい花を咲かせることを知りました。
推しポイントは、緑に映える鮮やかなピンクと、よく見ると気付くより目のような模様です。
こんなに愛らしい花を咲かせるものだから、厄介者としか思っていなかったのが、何だか憎めなくなってしまいました。
イヤに感じたものも、一旦じっくり見つめてみると思いもよらない側面があるかもしれない。そんなことを教えてくれた気がしました。
(アンフィー)
タビー

今月の推しは「ツルボ」です。
淡い紫色の花を穂のように連ねて咲くツルボは、秋の散歩道で出会いました。
背の高い茎のまわりに、花がぽつぽつと集まり、風に揺れる姿が可愛くて思わず立ち止まって眺めてしまいました( ´∀`)
ツルボは林のはしっこや草むら、道ばたなど、身近な場所にひっそりと咲いていますが、気づかないとそのまま通り過ぎてしまうような控えめな存在です。
でもこうして出会えると嬉しくなります!
古くから日本に自生していて、万葉集にも歌われているというのも、なんだか素敵です。次の散歩でも、また会えたら嬉しいです♪
分類: ユリ科ツルボ属
和名: ツルボ(蔓穂)
学名: Liriope muscari
体長: 高さ10〜30cmほどの多年草
分布: 日本(北海道〜九州)、朝鮮半島、中国
(タビー)
ツキ
(ツキ)
ももたろう

去年の秋から探していてようやく見つけた山葡萄
(Vitis coignetiae Pulliat ex Planch)
雌雄異株なので山葡萄を見つけても雌の株でないと実がない、尚且つ野生動物の大好物なので、完璧な状態で見つけるのに一苦労。
味見すると市販のものと比べ最高に濃くて酸っぱい!
疲れた体には、疲労回復として最高
ジャムにしても、料理に入れてみても活躍しそうな予感...…
また、果実の色の濃さは染め物・蔓はこれからの秋.冬のクラフトにうってつけかもね
先取り 秋の味覚
同じブドウ科のエビヅルやサンカクヅル採取できたら食べ比べしてみたいな
これからの果実や山菜が楽しみだʕ•ᴥ•ʔ-b
(ももたろう)
ガロリアス

今回の推し生き物、紹介するのはアカネ属のマユタテアカネ
秋といえばこの赤いトンボといった印象がありますよね。このアカネ属のトンボ、世界には50種類ほどいるそうですが、その中でも日本にはなんとの21種類もいるそうです。
アカネ属のトンボといえば、ほとんどの方が赤いトンボを思い浮かべると思いますが、実はアカネ属の中でも赤くないトンボも数種類います。赤くないのにアカネ……生物の分類にはややこしい事が多くありますが、それもまた魅力の一つですね。
(ガロリアス)
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