モリマナ8月! 自然・生きもの推し!
- 森のフィールド学舎 168
- 4 時間前
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pöllö=ポッロ
産卵中のオニヤンマのメス
アオジシ谷の保全作業をはじめてから約10か月。ぼちぼち水辺環境が安定してきたことで、さまざまなトンボ類が観察できるようになりました。その中でも、8月に入ってからよく見かけるトンボ類が、オニヤンマ(Anotogaster sieboldii)です。
水辺に生えた野草を観察していると、ブゥンブゥンと翅音を立てて産卵するオニヤンマの
メスがいました。垂直に飛びつつ、浅い流れの水底に、硬くて細長い産卵弁をつき立てて卵を置いていく姿はダイナミックで、さすが日本最大級のトンボ類のひとつです。
黒マンバ

アブラゼミ(Graptopsaltria nigrofuscata)の羽化観察
メッツァビレッジで見つけたアブラゼミ(Graptopsaltria nigrofuscata)の羽化の様子。
人がたくさん通る入口脇の葉っぱで羽化していました。アブラゼミは羽が透明でないため、羽化直後の白い姿でも、すぐに種類がわかります。
直後は全身が白く、前足で自分を支えて羽を伸ばしている姿は、とても美しく神秘的です。
セミの羽化は何度も観察していますが、いつ見ても神秘的で感動してしまうものですね……
(黒マンバ)
セロー
(セロー)
蛇メタ師匠
(蛇メタ師匠)
はかせ

コオイムシの仲間
アオジシ谷の田んぼでは様々な生きものが見られるようになってきました。水草を抜いている時に発見したのがコオイムシです。「子負い(こおい)」の通り、腹部の背面にくっついているのは卵です。メスがオスの背中に卵を産み付け、オスは孵化するまで守るというユニークな生態をしています。
水生のカメムシで、同じコオイムシ科にはあのタガメもいます。いつかタガメを観察してみたい
調べてみると、どうやらコオイムシにはコオイムシ(Appasus japonicus)とオオコオイムシ(Appasus major)の2種類がいるとのこと。見た目が似ているだけでなく、コオイムシが平地でオオコオイムシが山地と生息環境が異なるが混在している場所もあったり、撮影した写真だけではどちらか分かりませんでした。
亜生殖板やオスの生殖器で同定できるみたいなので、今度挑戦してみようかな。
(はかせ)
アンフィー
(アンフィー)
タビー

わたしの今月の推しは「クマツヅラ」です。
クマツヅラは、夏の野辺や道ばたで細い茎をすっと伸ばして、茎の先に小さな紫のお花を咲かせます。
とても控えめなお花ですが、強い日差しの中で涼しげに揺れる姿には、つい目をとめてしまいます^^
ひとつが小さくても、集まって咲くと意外と存在感があって、見つけると「夏らしいなあ」と感じさせてくれる野草です。お散歩の途中などで出会えたら、ぜひ足を止めて眺めてみてください!
(タビー)
ツキ

私の今月の推しはダンゴムシです。
ダンゴムシは名前に「ムシ」とついていますが、実は昆虫ではなく、脚が6本しかない虫たちとは違って14本もの脚を持ち、分類上はエビやカニと同じ甲殻類に入る“海鮮寄り”の生き物で
す。
その証拠に肺ではなくエラで呼吸をしているため湿気のある場所を好み、乾燥するとすぐにカリカリになってしまいます。
さらに海辺で見かけるフナムシはまさに親戚のような存在で、要するにダンゴムシは「森に住む小さなエビカニ一族」なのです。
見た目は虫なのに中身は海鮮、そんな意外なギャップがとてもユニークで面白いですよね*^^*
(ツキ)
ももたろう

自分の体重の約20倍を持ち上げられるマッチョ。
小さいくせにカッコよすぎるぜ
人と同じサイズだったらどのくらいまで物を持ち上げられるか考えてしまうよ。
見た目のバランスが整っており、最高にかっこよく深い赤黒さや真っ黒なボディーカラー、個体によって色が若干違うので比べてみると面白いかも
ʕ•ᴥ•ʔ-b
観察し終わって手から引き離そうとした時、皮膚に鉤爪が食い込むのだけは痛いから勘弁ʕ⁎̯͡⁎ʔ༄
(ももたろう)
ガロリアス

今回の推し生き物、私が紹介する生きものはコカマキリ(Statilia maculata)です
この個体は、アオジシ谷の木の枝の清掃作業をしている際に発見しました。鎌の内側に、模様があるのが特徴ですね。(この写真だと反射して上手く撮れていませんが…)
さて、そんなコカマキリ、基本的には褐色なのですが、稀に写真のような黒色や緑色の個体も見られるようです。そんなレアな緑コカマキリ、1度は目にしてみたいですね。
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