図鑑などで存在は知ってはいるものの、実物を見たことのない生きものはごまんといます。そのなかでも、一度は見つけてみたいと願望していたクモといえば、カトウツケオグモ。
鳥のフンにそっくりな色をしたカトウツケオグモのメス
6月11日16時、お馴染みのフィールド「天覧入り」を散策していると、葉の上に違和感。一度は通り過ぎたものの、4歩後退りして確認すると、カトウツケオグモがいました。葉の上で静止する姿は、まさに鳥のフンそのもの。ここでは、2017年8月11日にオスが見つかっている場所なので、期待を裏切らない登場でした。
糸を出してぶら下がるカトウツケオグモのメス
カトウツケオグモは徘徊性のクモですが、ハエトリグモのように獲物を求めて積極的に動き回るイメージはなく、どちらかといえば動作はのんびり。無論、コガネグモのように網は張りません。捕食シーンを観察した訳ではないので詳しくは知らないけれども、何らかの誘引物質を出すことで、近づいた獲物に飛びかかるハンターらしい。
脚を広げて威嚇するカトウツケオグモのメス
去年のツシマトリノフンダマシに引き続き、今年も気になるカトウツケオグモとの出合いがあったので、これはクモをしっかり学べということかしら。次はコケオニグモやサカグチトリノフンダマシを観察してみたいね。
(pöllö=ポッロ)
分類 / クモ目 カニグモ科 ツケオグモ属
和名 / カトウツケオグモ
学名 / Phrynarachne katoi
体長 / ♀7-9mm ♂3mm
分布 / 本州〜九州・南西諸島
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