「あった! やべー、いっぱいあるぞぉ!」
夕暮れの谷に、男たちの歓喜の声が鳴り響く……。
私たちはモリマナ3人は、今日も飽きもせずに、トウキョウサンショウウオの卵嚢調査をしていました。今回選んだ谷戸では卵嚢はかなり少なく、飛び交う言葉は「ないなー」「すくないなー」ばかりでした。
最後の最後で、見つけた卵嚢たち
しかし、この谷戸の調査で最後にしようといったところで「あった!」という言葉が飛び交い、今日一番の数の卵嚢を見つけ、さらに卵嚢からハッチした幼生も確認できたため、とても前向きになれる形で今年度の調査の幕を引くことができました。
ハッチアウトした幼生をながめながら「来年もがんばってたくさん産んでくれよ!」と、私は思うのでした。黒マンバ
最後に逆転サヨナラ卵嚢
ガロアさま、今回はこのように感じたので、原稿を書いてみました。と、黒マンバから連絡がありました。
黒マンバのいう通り、今年の飯能におけるトウキョウサンショウウオの調査は、いったん終わりにしたいと思います。今は、やり遂げてほっとした気持ちと、生息地を案じる、もやもやとした気分が入り交じっている状態で、このブログを書き始めました。でも、現状を知ることから、発展ははじまるので、これからはこの取りためたデータを有効利用できるように文章化することに力を注ごうと思います。
せっかくですので、今回わかったことを、「見える化」してみようかな!
それでは、お披露目です!
2020年 飯能産トウキョウサンショウウオの現状はこちら。
総合計卵数 9909粒
総合計死卵数 586粒
死卵割合 6%
総卵嚢数 253卵嚢
平均卵数(粒) 41.98粒
一腹卵数(粒) 83.97粒
*一腹卵数とは、メスが三日月型の卵を2つ(セット)産むので、平均卵数の倍です。
この数値について、思っていることをコメントしておこうと思います(それが、合っているのかどうかはまた別の話)。
20カ所以上、谷戸に入った感想は、
① 生息が確認できなかったところ
② 少ないながら、ギリギリ生息しているところ
③ まだ、生息しているから、何とかなりそうなところ
④ 思ったより、多く残っていて、安泰かもしれないところ
の4パターンかなー、とか思っています。ま、おいおい正式な形で社会に残すつもりです。
pöllö=ポッロが調査中にポロッと「そのうち、トウキョウサンショウウオから恩返しがあるかもな(笑)」と……つぶやきました。ま、家の前に産卵とかされても困りますがね(笑)どんなかたちでも、こんな魅力的な生き物がフィールドに残ってくれたら、うれしいことだと思います。
最後に、調査回数と調査期間を記載して飯能のトウキョウサンショウウオばなしを終わりにしましょう!
調査回数 19回
調査期間 2月29日から4月22日
いやー、楽しかった。
ありがとう飯能! ありがとうトウキョウサンショウウオ!
(ガロア・黒マンバ)
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