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飯能で観察した幼蛇いろいろ

本州にはヘビが8種いますが、飯能で観察した8種の幼蛇たちを紹介します。


タカチホヘビの幼蛇


タカチホヘビは、土の中や落ち葉の下でくらす、ひっそり屋のヘビです。


成蛇と同様、幼蛇も細く小さく、つやのある体がとてもきれいです。ふだんは地表に出てくることが少ないため、出会えたらかなりうれしい存在。


ミミズなどを食べ、森の足元の世界で静かに生きています。

ニホンマムシの幼蛇


ニホンマムシは、本州で注意したい毒ヘビのひとつです。幼蛇は小さくても毒をもちます。


幼蛇は尾の先が黄く、この尾先を虫のように動かして獲物を誘き寄せる(コーダル6ルアーリング)行動をとります。


見つけたら、十分に距離をとることが大切です。こわがりすぎず、でも軽く見ない。それが、毒ヘビと同じ場所でくらすための大事な姿勢だと思います。


ヒバカリの幼蛇


ヒバカリは、小さく、やさしい顔つきに見えるヘビです。


水辺や湿った場所を好み、カエルやオタマジャクシ、小魚、ミミズなどを食べます。幼蛇はさらに小さく、見つけると「こんなに小さなヘビがいるんだ」と驚かされます。


名前は少しこわそうですが、人にとって危険なヘビではありません。水辺の生きものたちとつながりながらくらす、かわいらしいヘビです。


ヤマカガシの幼蛇


ヤマカガシの幼蛇は、首のあたりに赤や黄色の模様が入ることがある、美しいヘビです。ただし、毒をもつヘビなので、見つけても近づきすぎず、そっと観察しましょう。


ヤマカガシは、ヒキガエルを食べます。研究では、ヒキガエルなどの毒成分を体に取り込み、首のあたりにある防御用の腺にたくわえることが知られています。さらに、親から子へ、その防御物質が受け渡されることがあるという研究もあります。


小さな幼蛇にも、すでに生きるための工夫が備わっている。そう思うと、見た目の美しさの奥に、進化の物語が見えてきます。


シロマダラの幼蛇


シロマダラは、夜に活動することが多く、幻のヘビと言われたりします。


幼蛇は白っぽい地色に黒いまだら模様が入り、小さいながらも存在感があります。トカゲや小さなヘビなどを食べることもあり、細い体で夜の森や石垣のすき間を動きます。


幻のヘビとは言われてますが、夜の林道で案外と出会う機会が多かったりします。


ジムグリの幼蛇


ジムグリは幼蛇のころ、赤みのある体色と黒い模様がとても美しいヘビです。


成蛇になると雰囲気が変わるため、幼蛇ならではの姿に出会えるとうれしくなります。名前の通り、地面にもぐることが多いヘビで、ネズミ類などを食べます。


派手に目立つヘビではありませんが、土の近くでくらす、森の静かな捕食者です。


アオダイショウの幼蛇


アオダイショウは、もっとも身近な大型のヘビのひとつです。でも幼蛇のころは、成蛇とはかなり雰囲気がちがいます。


体にははっきりした模様があり、ニホンマムシの幼蛇と見間違えられることもあります。成長すると、だんだん落ち着いた色合いになっていきます。木登りが得意で、鳥の巣や小動物と関わることもあります。


幼蛇の姿を見ると、「この小さな体が、あの大きなアオダイショウになるのか」と少し不思議な気持ちになります。


シマヘビの幼蛇


成蛇は名前の通り、縦じま模様が印象的なヘビですが、幼蛇は横じま模様です。


日当たりのよい草地や田んぼのまわり、水辺などで見られることがあります。


シマヘビは昼間に活動することが多く、カエルやトカゲ、小さな生きものを食べます。

すばやく動く姿には、野生の力強さがあります。



幼蛇たちは、どの種も小さな体で、それぞれの環境の中を生きています。草むらにひそむもの。水辺を動くもの。落ち葉の下で静かにくらすもの。夜にだけ姿を見せるもの。


ヘビは、自然の中で小動物やカエル、トカゲなどを食べる捕食者です。そしてヘビ自身も、鳥や哺乳類などに食べられることがあります。つまり、ヘビがいるということは、その場所にたくさんの命のつながりがあるということでもあります。


苦手だなと思う気持ちも、もちろん自然なことです。でも、少し距離をとって見てみると、ヘビたちはただそこで、静かに生きているだけだとわかります。


小さな幼蛇に出会うことは、森や草地や水辺が、次の世代の命を育てていることを知る機会でもあります。



分 類/有鱗目 タカチホヘビ科 タカチホヘビ属

和 名/タカチホヘビ

学 名/Achalinus spinalis

全 長/30-60cm 

分 布/九州・四国・本州


分 類 / 有鱗目 クサリヘビ科 マムシ属

和 名 / ニホンマムシ

学 名 / Gloydius blomhoffii

全 長 / 20〜65cm

分 布 / 北海道〜対馬を除く九州、大隅諸島まで


分 類 / 有鱗目 ナミヘビ科 ヒバカリ属

和 名 / ヒバカリ

学 名 / Hebius vibakari

全 長 / 47〜57cm

分 布 / 本州〜九州と周辺の島


分 類 / 有鱗目 ナミヘビ科 ヤマカガシ属

和 名 / ヤマカガシ

学 名 / Rhabdophis tigrinus

全 長 / 80〜150cm

分 布 / 本州〜九州と周辺の島


分 類 / 有鱗目 ナミヘビ科 マダラヘビ属

和 名 / シロマダラ

学 名 / lycodon orientalis

全 長 / 30-80cm

分 布 / 北海道(部分的分布)、本州〜九州と周辺の島


分 類 / 有鱗目 ナミヘビ科 ジムグリ属

和 名 / ジムグリ

学 名 / Euprepiophis conspicillatus

全 長 / 70-100cm

分 布 / 北海道〜九州と周辺の島


分 類 / 有鱗目 ナミヘビ科 ナメラ属

和 名 / アオダイショウ

学 名 / Elaphe climacophora

全 長 / 110-200cm

分 布 / 北海道〜九州と周辺の島


分 類 / 有鱗目 ナミヘビ科 ナメラ属

和 名 / シマヘビ

学 名 / Elaphe quadrivirgata

全 長 / 80〜200cm

分 布 / 北海道〜九州と周辺の島

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