ひとえにゴキブリと言っても多種多様。朽ち木を食べるものから家に入ってくるもの、さらにはアリの巣でくらす種類までいます。今回は神奈川県の海岸沿いで初めて発見したゴキブリを紹介していきます。
ウスヒラタゴキブリ(Megamareta pallidiola pallidiola)
その名もウスヒラタゴキブリ。大きさは10mmほどで、主に葉の上で見つけることができます。基本的に家に入ってくることは無く、森や草原でくらしています。家でよくみられるクロゴキブリは黒くてテカテカしたイメージがあると思いますが、ウスヒラタゴキブリは黄色の体で胸部の一部と前翅が透明になっており、とても鮮やかな色合いをしてます。
透明感のある体
翅が透明だと翅脈(翅のスジ)が目立ちますね。個人的なゴキブリの好きなポイントとして翅脈があります。ゴキブリは網翅目(もうしもく)とも呼ばれ、網のように美しい翅をもっています。透き通る翅に黄金色の脈。なんと美しいことでしょう。
ウスヒラタゴキブリの卵鞘
発見した場所の近くの人家の塀には、ウスヒラタゴキブリの卵鞘(卵が入ったいれもの)が多く見られました。しっかりと塀につけられており、卵鞘の接着部分をよく見てみると細かい毛?のようなものがありました。これで卵鞘と塀をくっつけているのかな。実際にどのようにして産み付けているのか観察したいものです。
後肢のお手入れをしている様子
ゴキブリと聞くと、苦手なイメージを持つ人がほとんどだと思います。しかし、ゴキブリの中にも今回紹介したウスヒラタゴキブリのように自然の中でくらす美しいゴキブリもいます。ゴキブリにもたくさん種類がいることを知っていただけたら、ゴキブリの苦手意識も薄くなるのかなと思います。(クロゴキブリもよく見るときれいですよ)
最後に、そんなゴキブリの魅力を最大限伝えるツアーを8/24(土)に開催します!
タイトルはズバリ!「ゴキブリあついぜ!」。森に生息するモリチャバネゴキブリや嫌われ者のクロゴキブリの魅力をアツく紹介していきます。ご参加お待ちしております。
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(はかせ)
和名 / ウスヒラタゴキブリ
学名 / Megamareta pallidiola pallidiola
分類 / ゴキブリ目チャバネゴキブリ科ウスヒラタゴキブリ属
体長 / 9~12mm
分布 / 本州、小笠原諸島、四国、九州大隅諸島、トカラ列島、奄美群島、沖縄諸島、八重山諸島
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