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特定外来生物を利用して鮮やかな草木染め

5月になると、近所の公園にたくさんのオオキンケイギクが咲きます。

オオキンケイギクの花を摘む子どもたち


オオキンケイギクは、日本各地の道ばたや川原などに生える、北アメリカ原産の外来種

しかも、生態系に悪影響を及ぼす特定外来生物として、法律で移動や栽培が禁止されています。種子と根が規制の対象とされているので、生きたままの状態で移動すると、罰金が科せられてしまいます。


オオキンケイギク特定外来生物なので、駆除する必要があります。でも、駆除するだけじゃ……せっかくなので有効活用したいと思い、理科実験授業の講師をしている地元のHANNOアフタースクールで、オオキンケイギクの花を使った草木染めの授業をしてきました。

子どもたちはオオキンケイギクを摘みながら、生きもの観察にも一生懸命


前半後半で、延べ60名の小学生が草木染めの原液を準備するため、水(900cc)とクエン酸(100g)を入れたペットボトルに、オオキンケイギクの花をひとり50個以上詰めていきます。それだけでも、ざっと3000個以上の花を摘み取ることができました。


あっという間に黄色い色水のできあがり


オオキンケイギクは、1880年代に観賞用や緑化用として日本に移入されました。他の多くの外来種と同様、人の都合で持ちこまれたものです。そのため、刈り取られてゴミとして処理されるのは申し訳なく……だからと言って放っておく訳にも行かず……となればオオキンケイギクを教材に、子どもたちに外来種問題を考えてもらうきっかけに役立て、更に環境教育自然学習に活用することが、せめてもの罪滅ぼしなのではないかと、小生は考えます。


来週は、完成した原液にコットンやシルクを浸けて、そこに焼きミョウバンを加えることで、鮮やかな黄色い草木染めをする予定。焼きミョウバンを加える前に、重曹を入れることでアルカリ性にして、濃いオレンジ色に染めるのもいいね〜。せっかくだから、絞り染めにしてもいいかも。子どもたちが、どんな作品をつくるのか楽しみ!


(pöllö=ポッロ)

分 類 / キク目 キク科 ハルシャギク属

和 名 / オオキンケイギク(大金鶏菊)

学 名 / Coreopsis lanceolata

花 期 / 5-7月

生活型 / 多年草(宿根草)

分 布 / 全国各地(北アメリカ原産)

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