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執筆者の写真pöllö=ポッロ

分布を拡げるクビアカツヤカミキリ

毎年、ミヤマクワガタなどを観察しに通っている埼玉県小川町南部の樹液場で、7月29日にはじめてクビアカツヤカミキリを確認しました。確認した数は、交尾中の2ペアとオス1個体の計5頭。埼玉県で分布を拡大中と聞いていたけれど、小川町にもいるとは……。

クヌギの幹にいたクビアカツヤカミキリのオス


クビアカツヤカミキリは外来生物法で、2018年1月に特定外来生物に指定された種です。

もともとの自然分布は、モンゴル、中国、朝鮮半島、ベトナムなどで、日本には、2012年ごろに入って来たとされています。愛知県で2012年に確認され、埼玉県では2013年に確認されています。


数年前、ガロアに案内してもらい、埼玉県北部で観察したことがあったけれど、こんなにすぐ、馴染みのフィールドで観察する日が来るとは。


サクラやモモ、ウメやカキなどの樹木を寄主し、クビアカツヤカミキリに寄生された樹木は衰弱して、枯れてしまうこともあります。そのため、生息が確認された地域では、注意喚起を促しています。


クビアカツヤカミキリのオス(左)とメス(右)*現地で撮影


特定外来生物なので、飼育したり、生きたまま他の地域に移動する訳にはいかないので、その場で画像におさめるために捕まえると、独特の香りがしました。それもそのはず、クビアカツヤカミキリは、ジャコウカミキリ属(Aromia属)のカミキリムシのなかまで、この香りが特徴のひとつとして知られています。


この勢いで分布を拡大していると、数年以内に、飯能でもクビアカツヤカミキリを見かける日がくるのかもしれません。外来種の問題は、なかなか難しいですね。


(pöllö=ポッロ)


分 類 / 甲虫目(コウチュウ目)カミキリムシ科

和 名 / クビアカツヤカミキリ

学 名 / Aromia bungii

体 長 / 2.5-4cm

分 布 / 外来種

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