今年も井の頭自然文化園からのご依頼を受けて、pöllö=ポッロはZoo内にある「いきもの広場」の生物調査をすることになりました。
「いきもの広場」は、身近な生きものとの出会いを楽しむ場としてつくられた広場で、四季を通して、都市部の緑地に生息する生きものを、観察することができます。
というわけで、GW前半の4月30日、今期の生物調査start!
新緑のまぶしい「いきもの広場」
「いきもの広場」は、飯能のフィールドと比べると、季節が2週間、前倒しの印象。新緑の美しさにくらくらしながら、生息する生きものたちを、くまなくcheck!
飯能では5月上旬を過ぎないと見かけないダイミョウセセリも登場。ちょっと嬉しい
樹木や草花、朽ち木や石の下、水辺などなど、いたるところで生きものが姿を見せるので、数メートル進むのに、かなりの時間を要します。
生物調査をはじめてから、約1時間。太陽が昇り、気温が上がると同時に、アゲハチョウやキタキチョウをはじめ、さまざまなチョウが飛び交い、「いきもの広場」はぐっと華やぎました。
羽化中の姿も美しいアカスジキンカメムシ
地面でトビムシを探していると、井の頭Zooのスタッフが呼ぶ声。なんだなんだと見に行くと、アカスジキンカメムシが羽化のまっ最中。
無事に冬を越した、アカスジキンカメムシの幼虫たちが、ちょうど羽化のピークを迎えているらしく、羽化中や羽化待ちの個体を複数目にすることができました。
「いきもの広場」で、生きものの移り変わりを観察してきて、はや10年。自然観察会の講師もしてきた場所なので、いつ来ても心が躍ります。
都市部の緑地といっても、山地性の昆虫が生息していたり、誰かが放した!? と思うけれど、モリアオガエルが突如現れたり、タヌキのためフン場があったりと、なかなかエキサイティング。アワブキに、アオバセセリの幼虫がいたのには、さすがにおどろいたな……。
来年の3月まで、毎月1度通うことになるけれど、どんな生きものとの出会いがあるか、楽しみでなりません。
新緑の中に佇むフクロウ
生物調査後、小生が一番好きな生きものといっても過言ではない、フクロウを観察することができました。幸先がいい生物調査のstartがきれたね。
井の頭自然文化園のZoo内は、飼育動物だけではなく、いろいろな野生生物を観察することができる、貴重な都市部の緑地だと改めて感じます。
ちなみに、小生がサイトで使っているpöllö=ポッロという名は、フィンランドの言葉で、フクロウを指します。
(pöllö=ポッロ)
分 類 / フクロウ目 フクロウ科 フクロウ属
和 名 / フクロウ 学 名 / Strix uralensis
全 長 / 50cm 鳴き声 / ゴゥホウ ゴロッケゴゥホウ
生活型 / 留鳥 分 布 / 九州以北
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