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記事: Blog2_Post
執筆者の写真森のフィールド学舎 168

モリマナ12月•1月のベストショット


gallois=ガロア


ビワの花

 12月、庭木の葉っぱも落ち、固くしまった冬芽が目立つようになった頃、常緑のビワが目立つようになる。青々と茂らせた葉のかたまりの中に、薄茶色の毛で覆われた白い花弁ビワの花が見える。花の少ないに咲くことを選んだ植物だ。よく見ているとメジロが蜜を吸いにやってくる。風のないときはハエやミツバチが訪れている。初夏にオレンジ色の果実を実らせるためには鳥や虫の力を借りなければならないんだな。

ビワ Eriobotrya japonica

 gallois=ガロア

 

スミレモのなかま Trentepohlia sp.

 石垣にオレンジ色錆びたような苔が付いているのを見ることがある。以前から気になっていたが、やっと撮影することができた。拡大すると何やらもしゃもしゃの細い毛が沢山ある。コケ?と思っていたが調べると「スミレモ」という気生藻だとわかった。分類上はアオサのなかまで藻類だという。アオサといえばお味噌汁に入っているあれ。色がオレンジなのはカロテノイドを含むからだという。名前の由来はスミレの香りがするから、ということだ。いろいろハテナマークな生きものだった。今後も気にしていきたい。

・日本産のスミレモは多種があるようなのでスミレモのなかまとしました。

gallois=ガロア


 

pöllö=ポッロ


ニッコウイワナのメス(上)とオス(下)


飯能で河川の上流部に暮らす魚類といえば、ヤマメ(Oncorhynchus masou masou)と、このニッコウイワナSalvelinus leucomaenis pluvius)だ。夜間、ヒガシヒダサンショウウオ(Hynobius fossigenus)やハコネサンショウウオ(Onychodactylus japonicus)を探索すると、入間川と高麗川の上流部で見つかる。イワナはサンショウウオの幼生を捕食するため、サンショウウオを探す際の指標として、イワナが少ない沢に入ることにしている。画像は、高麗川で観察した成魚。朱色の斑点が目立つため、秩父地域に生息する通称秩父イワナのようだ。



クモに寄生したギベルラのなかま(冬虫夏草)


晩秋から、飯能の沢に入っては、ナガレタゴガエル(Rana sakuraii)を探しているが、どうしても気になるのが、冬虫夏草。昨年観察したヤンマタケ以外にも、2か月で8種の冬虫夏草を見つけることができた。画像は、小型のクモに寄生した冬虫夏草ギベルラのなかまGibellula spp.)。薄紫色の分生子が、とても美しい。1月から3月は、冬季に繁殖期をむかえる両生類調査に集中したいところだが、どうしても冬虫夏草に目がうばわれてしまう。



 

黒マンバ


柱に上っていたハクビシン


1月14日ナイトサファリの下見で発見! な、な、なんとこの柱は高さ15mほど⁉

木に登る姿も迫力がありますが、このように人工物を使って移動しているところは、いつ見ても驚きでいっぱいです! 

黒マンバ「驚かしてごめーん」


黒マンバ


ふつくしい(美しい)この果実の正体!


トウキョウサンショウウオの活動中、不意に見つけたツルリンドウTripterospermum japonicum)。これを初めて見た黒マンバは、果実や枝にグルグルと巻き付いているところや葉っぱまで、何を見ても感動で観察しまくりでした!

トウキョウサンショウウオのことはいったん忘れ、花も撮りたくなってしまった黒マンバ、今年やることが一つ増えました!


黒マンバ


 

セロー



落ち葉で埋もれてしまった沢


一見、何の変哲もない山中の地表だが、実は里山の生物たちにとって大事な湿地帯。

今年も冬の間に落ち葉をどけ、溜まった泥を掻き出して、春のトウキョウサンショウウオの産卵に備えます。


セロー

 

蛇メタ師匠


つぼみがほんのり赤くなりかけたウメ。暖かくなってくるのを予感させる植物のちょっとした変化が、またワクワクを加速させてくれます。というより、はやく野生のヘビが見たい!!!!


(蛇メタ師匠)



モリマナの夜間野外調査や夜間作業の最終兵器を導入。マキタの充電式LEDタワーライト!!横に写っている黒マンバがどこかしら嬉しそうですが、そのバッテリー、俺のだからなw


(蛇メタ師匠)


 

藤サファリ



 

はかせ


ヒゲナガサシガメの幼虫はエイリアンのような姿をしていて、とてもかっこいい。今の時期、凍えるような夜に歩いている姿をたまに見る。スゴイ。これからどんな成長を遂げていくのか楽しみだ。


はかせ


雨上がり、夜の林をライト片手に歩いていると、キラッと何かが光った。よく見ると養生テープの切れ端の糸に水がくっついていた。ちょっとした美しさをみなさんにおすそ分け。

はかせ


 

アンフィー



エキゾチック?なこのカエルは、、、


アンフィーは、旅行先のモーリシャスでも、日本では見られないような両生類との出会いを楽しみにしていました。そんな中、はじめに見つけたのはオタマジャクシ。その真っ黒くて小さな姿から、「ヒキガエルのなかまかな~?」と考えていましたが、その大人に会うのは時間の問題でした。海のそばから庭先まであらゆる場所にいて、体色のバリエーションも豊富で、写真の個体のように、背中に真っ直ぐ線が入るものもいます。川の近くや水たまりから聞こえるけたたましい鳴き声が印象的でした!調べてみると、アフリカ大陸に広く生息するAfrican common toad(アフリカヒキガエル?)だとわかりました。本種はどうやら、モーリシャスに人間の移動とともに大陸(南アフリカ)から運ばれてきた、移入種のようですが、この広い世界のまだまだ知らない両生類の「秘密」の一部を、垣間見られた気がしました。

(学名はSclerophrys gutturalisあるいはBufo gutturalis

                                  

アンフィー


包接するナガレタゴガエルのペア


昨年の年末から、ナガレタゴガエルの生息する沢に何度も足を運んでいます。メンバーに協力してもらいながら、僕がこうして真剣に観察を始めたのは今季が最初です。今年に入ってから、目にする数が減ってきた様子で、「なぜだろう?」と考えつつ、少ししょんぼりしていたとき、黒マンバ先輩がやってくれました!それは初めて見る包接シーン!その神秘性に言葉を失うと同時に、メスの腹にめり込まんばかりの勢いで、「絶対放さないぞ~!」とガッチリホールドする勇ましいオスの姿に、ハッとさせられました(笑)。沢の水は水面が揺れていて、うまく写せないので、スマホのレンズを少し浸して撮りました。(壊れない保証はないので、真似はしないことをオススメします。)そして、もちろん今年もツアーを開催します。彼らの生きざまをぜひその目で確かめにきてください!(申し込みはこちら


アンフィー


 

むん





                      



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