なんと今回は「ハンモリ」(NPO法人Hanmori)とのコラボ!
ハンモリは飯能市の古民家を拠点に、子どもたちと共に楽しみながら在来種が住む里山の保全活動をするNPO法人で、現在は古民家をリノベーション中ですが、暖かい時期には近くの川で生物観察や、取ってきた竹で流しそうめんなどのイベントがあるようなのでチェックしてみてください!
今回は、そんな古民家近くの水場で、トウキョウサンショウウオが見られるという話を聞きました。
実際にハンモリのОさんの案内で、pöllö=ポッロさん、黒マンバが見に行くと、石垣の隙間から水がしみだしていてゆっくりと水が流れている場所で、トウキョウサンショウウオには最適です。
このような状況
しかし、水深は浅いため雨季は氾濫し、古民家の軒下に浸水してしまうとのことでした。
それはまずい! なのでトウキョウサンショウウオと古民家を守るため、Оさんと話合い2月20日にコラボイベントを開催しました‼ 参加者はOさんの身内や知り合いの方々、その中にはお子様も4名参加!
モリマナからは、pöllö=ポッロさん、セロー、黒マンバ、最近よく来てくれる学生Hが参加!
セローがiPadで説明
熊手を持ち記念撮影
子供たちにトウキョウサンショウウオの生態、これからやることの解説をしてから
作業開始!
最初はおなじみの熊手で泥をかきながら、水の中にいる生きものの救出をします。
トウキョウサンショウウオの卵嚢や成体もいる可能性があるため、気を付けながら作業を進めます。
頑張って泥をかき出します
分かれて作業をしていると、やる気に満ち溢れたお母さんが何かを発見!
お母さん「先生! これは卵ですか?」
セロー「おぉー! トウキョウサンショウウオの卵嚢です!」
まさかの卵嚢発見! 飯能市のほかの場所ではまだ見られなかったですが、ここではすでに産卵に来ていました。
大人は驚いて観察をしていましたが、子どもたちは少し見て触った後すぐに作業に戻っていました(笑)
しかし、ここから卵嚢ラッシュ!
お母さんの発見から次々と卵嚢が見つかり、最終的に多くの卵嚢を救出しました!
最終的には8対16個の卵嚢を発見
これはバケツに入れ端のほうへ、大分土をどけられたので次は古民家へ氾濫しないように壁を作ります! ……が、かき出した量では壁は作れないため、一輪車で敷地の土を運びます!
子どもたちとセローさん、学生Hで土運び!
運んでいる間、大人チームは泥をさらにかき出し、水深を深くしていると
黒マンバ「あ‼ トウキョウサンショウウオいました!」
子どもたちが土運びでしていたタイミングでトウキョウサンショウウオの成体を発見!
成体には流石に子どもたちも興味津々‼
触ったり、観察したりと釘付けでした。
観察が終わり、土もだいぶ溜まってきたので、次は近くの河原から石を運びます。
カゴやバケツを持って川へ!
力仕事ですが、女の子もカゴを持って頑張ります! 大人チームも子どもたちに負けないよう頑張ってまだまだ泥をかき出します(笑)
作業をするOさん 記念撮影(笑)
すると!
Oさん「あ! こっちにもいました!」
観察しやすいように白い入れ物へ
なんとトウキョウサンショウウオの成体2匹目! これにはみんなビックリ!
2匹を見ると尻尾がかなりボロボロなため、数日前に戦っていたオスなのかも?
この頃には石運び、泥出しで大人も子どもも少しへとへと……なので! 一度お昼休憩~
Oさんに買っていただいたお弁当で、モリマナチームも英気を養います。そのお礼か恒例行事か分かりませんが、またもや「黒マンバのホワイトボール(白玉ぜんざい)」が炸裂!
オ~ デジャヴ
皆さん喜んでいただけて安心しました。
ご飯を食べ終わり子どもたちは、トウキョウサンショウウオのスケッチ
なんとやる気や興味が尽きない子どもたちです!
みんな上手!
腹も満たし一息ついたところで午後の作業!
泥をかき出して一直線の水場になりました。しかし、このままではこれから生まれる幼生同士の共食いや成体が隠れられず、アライグマに襲われてしまうかもしれません。
なので、持って来た石を使って色々と手を加えます。
共食いを少しでも防ぐため、石を1つずつ運んでダムを作り、数カ所で水場を区切ります。
その後は、アライグマガード!
水場の上に木の板や枝、石をのせて水場に器用なアライグマの手が届かないようにします。それが終われば当日の作業はほぼ完成!
子どもたちはおやつタイム(笑)
最後にアライグマガードをしたところに卵嚢を戻し、トウキョウサンショウウオをお見送り、この作業でさらに産卵に来てくれることを祈ります。
まだまだ細かい作業は残っていますが、たくさんの人たちの協力もあり怪我無く無事に終了しました。
お誘い頂いたハンモリの方々には感謝です!
ハンモリHPでもすでに、この日のブログが出ていますのでぜひ見てみてください!
(黒マンバ)
分 類 / 有尾目 サンショウウオ科
和 名 / トウキョウサンショウウオ
学 名 / Hynobius tokyoensis
全 長 / 80-130mm
体 長 / 50-70mm
分 布 / 本州(群馬県を除く関東地方、福島県南部)
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