知り合いの教育施設に、モリマナ新メンバーのアンフィーがインターンをしに来ることに。せっかく飯能に来ているので、面談の後、アンフィーと途中合流した黒マンバと3人で、アカハライモリの生息地詣で。
全体的に茶色っぽく、赤い部分が多めのアカハライモリ
生息地に到着早々、目視で6頭のアカハライモリ成体を確認。その中に、ふだん見なれた体色が黒っぽいタイプではなく、茶色の強い個体がいました。これにはちょっと興奮。しばし3人で、激写タイムスタート。
その後、トウキョウサンショウウオの幼生やサワガニを観察していると、
「アカハライモリの幼生がいます!」(アンフィー)
アンフィーがなんと、アカハライモリの幼生を発見! しかも2頭!
体も外鰓も黒っぽいアカハライモリの幼生
アカハライモリの幼生を、野生下で見るのははじめて。はげしく興奮してしまった。
それにしても、アカハライモリ好きを公言するだけあって、アンフィーの観察眼、なかなかやるじゃん。そんなアンフィーに負けじと、先輩の黒マンバも懸命に探していたが不発。
「最近、生きものが見つけられないんだよな……」(黒マンバ)
と、つぶやいていた。それを聞いて思わず、
「最近!? 以前は見つけてたっけ?」(pöllö=ポッロ)
と、反射的につっこんでしまった(笑)
鮮やかな色の尾を振って求愛行動をするオス(右)とメス(左) *別の生息地で撮影
アカハライモリの繁殖していることが、しっかり確認できた生息地ははじめて。
近所なので、通っていれば求愛行動や産卵行動など、生態を観察することができるかも。
トウキョウサンショウウオの卵嚢を襲うアカハライモリ *別の生息地で撮影
しかも、この生息地にはトウキョウサンショウウオの幼生もいたので、アカハライモリとの関係性も、見出せるかも。
とにかく、アカハライモリの知りたい生態が盛り沢山なので、しばらくフィールドワークの重要エリアになりそうで、わくわくしちゃうね。
ちなみに、埼玉県では県内希少野生動植物種として、アカハライモリを2000年12月1日に指定しました。なので、届けを出さない限り捕獲することができません。
(pöllö=ポッロ)
分類 / 有尾目 イモリ科 イモリ属 和名 / アカハライモリ 学名 / Cynops pyrrhogaster 全長 / 70-140mm 分布 / 本州・四国・九州(日本固有種)
分類 / 有尾目 サンショウウオ科 サンショウウオ属
和名 / トウキョウサンショウウオ
学名 / Hynobius tokyoensis
全長 / 80-130mm
分布 / 本州(群馬県を除く関東地方と福島県の一部)
分類 / 十脚目(エビ目) サワガニ科 サワガニ属 和名 / サワガニ 学名 / Geothelphusa dehaani 甲幅 / 20-30mm 分布 / 本州・四国・九州など(日本固有種)
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