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くるくる咲く、小さなランのひみつ

草地に咲くラン科植物のネジバナ


草地の中に、くるくるとねじれるように咲く小さな花を見つけました。ネジバナです。


細い茎に、小さなピンク色の花がらせん状に並んでいます。まるで、花でできた小さな階段。近づいてよく見ると、一つひとつの花はとても小さいのに、ちゃんとランの花の形をしています。


ネジバナの花のアップ


ネジバナは、身近な草地や芝生でも見られるラン科の植物です。ランというと、特別な場所に咲く花を思い浮かべるかもしれません。でもネジバナは、足元の草の中で、そっとかわいらしい花を咲かせています。


ネジバナの花に針を入れると花粉塊がついてくる


そして、この小さな花には、ラン科らしい巧みなしくみがあります。


ネジバナの花粉は、粉のようにばらばらではなく、「花粉塊」というまとまりになっています。花を訪れた虫が奥へもぐりこむと、花粉塊にある粘着する部分が虫の体にぴたり。虫が次の花へ移動すると、その花粉塊が運ばれ、別の花に受け渡されることがあります。


ネジバナの花に口器をつっこむサビイロカタコハナバチ


小さな花の中で、そんな精密な受け渡しが行われていると思うと、なんだか驚いてしまいます。かわいいだけではなく、ちゃんとした作戦をもって咲いているのです。


いろいろなねじれ方があるネジバナ


ネジバナの花のねじれ方は、右巻きも左巻きもあります。中には、あまりねじれずに咲くものもあります。見つけたら、どちら向きに花が並んでいるか、そっと観察してみるのも楽しいです。


草地を歩くとき、目立つ花ばかりを探していると、ネジバナは見逃してしまうかもしれません。でも、少し足元に目を向けると、そこに小さなランの世界があります。


くるくると咲くかわいらしい姿。虫に花粉を運んでもらうための、見事なしくみ。そのどちらも、ネジバナという植物の魅力です。


小さな花に顔を近づけると、足元の草地が、少しだけ広い世界に見えてきます。



分 類 / キジカクシ目 ラン科 ネジバナ属

和 名 / ネジバナ(捩花

学 名 / Spiranthes sinensis var. amoena

花 期 / 5-8月

生活型 / 多年草

分 布 / 日本全土

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