ニホンカモシカのフンの特徴と、ニホンジカのフンとの違いってなんだろう?
道路脇に姿を現したニホンカモシカ
pöllö=ポッロが暮らす住宅地の周辺環境で、ニホンカモシカを観察することができるようになり、かれこれ10数年が経ちました。最近では、真っ昼間に車が頻繁に通る県道脇でも、ふつうに姿を現したりもします。
観察できるのは嬉しいのだけれども、ちょっとこれって・・・・・・ツバメやスズメとまでは言わないけれど、人口斜面を活用して、シナントロープ化しているのね!?
ニホンカモシカのフン(ためフン)
ニホンカモシカのしわざと言えば、足跡や食痕などいろいろとありますが、一番のおすすめは「フン」。同じ偶蹄類のニホンジカのフンと似ていて、見分けがむつかしいと思われがちですが、基本的にニホンカモシカは、行動エリア内の特定の場所でフンをするので、こんもり「ためフン」になります。ニホンジカもフンがまとまって見つかることもありますが、ニホンカモシカほどの量にはなりません。とは言っても、絶対ではありませんよ。
ニホンジカのフン
ニホンカモシカとニホンジカは、フンを1日に1000粒ほど排泄するとされています。しかし、フンを排泄する1日の回数と1回の量が異なります。ニホンカモシカは1日に3回、1回に300粒ほどで、ニホンジカは1日に10回、1回に100粒ほどです。なので、ためフンをする・しないに関わらず、一度に見つかるフンの量が違うのです。
偶蹄類3種のフン比べ(上イノシシ/左下ニホンジカ/右下ニホンカモシカ)
よくニホンカモシカのフンは細くて、ニホンジカのフンはそれよりも太いと言われます。また、俵型や砲丸型などと形容されたりもします。でもそれって、見なれるまでは比べないとわからないし、ましてや個体の大きさや健康状態によっても、フンの形状は変わります。
なので、フンだけを対象にヌシを特定するのは早計です。しっかりと、フンの見つかった環境や状況など、いろいろなことを複合的に考察することが大切です。だからこそ、フィールドワークと経験の蓄積が重要なのですね。
(pöllö=ポッロ)
分 類 / クジラ偶蹄目 ウシ科 カモシカ属
和 名 / ニホンカモシカ
学 名 / Capricornis crispus
体 長 / 110-120cm
肩 高 / 70-90cm
体 重 / 30-50kg
分 布 / 本州〜九州
分 類 / クジラ偶蹄目 シカ科 シカ属
和 名 / ホンシュウジカ(ニホンジカ)
学 名 / Cervus nippon centralis
体 長 / 90-200cm
肩 高 / 130-160cm
体 重 / 50-85kg
分 布 / 本州〜九州
分 類 / クジラ偶蹄目 イノシシ科 イノシシ属
和 名 / ニホンイノシシ(イノシシ)
学 名 / Sus scrofa leucomystax
体 長 / 100-170cm
肩 高 / 60-90cm
体 重 / 75-180kg
分 布 / 本州〜九州
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