6月11日、モリマナプチ会議中にアンフィーが聞き捨てならない言葉を……。
「アギトアリの弱った個体を見つけました(6月7日)」(アンフィー)
「えっ!? どこで!」(pöllö=ポッロ)
アギトアリは、特徴的な大きなあごをもつ、体長10mm以上ある大型のアリ(ハリアリ亜科)のなかまです。もともと九州南部や大隅半島に生息していたとされていますが、近年は国内移入種として、関東地方などでも見つかっています。
180度に開いた大あごがカッコいいアギトアリ。あごの間にある長い感覚毛がヤバい
6月12日の夜、さっそくアギトアリを探索しに黒マンバと現地入り。すると、モリマナメンバー屈指のアリ好きのはかせとアギトアリ発見者のアンフィー、サテライトメンバーのF君とF君papaが先に到着していて、小雨の中、ライト片手にアギトアリを探していました。みんな、ご苦労さま。
林道脇に車を寄せ、見つける意欲MAXでアギトアリ探索開始!
約10年前、神奈川県でアギトアリを観察したことがあったので、その時の環境をイメージして、いそうな場所をライトで照らすと、あっけなくアギトアリを発見。
ありゃ、アギトアリがいる。ドアトゥドアじゃん(笑)
それにしても、埼玉県、しかもお膝元の飯能でアギトアリを観察することができるとはね。
ほどなく、黒マンバもアギトアリを発見。モリマナメンバー古参として、威厳を示すことができたようで、ちょっと誇らしげな顔をしていたのが笑える。
においでなかまかを確かめている!? クワガタムシのような大あごをもつ2頭のアギトアリ
その後、みんなで複数個体を見つけたので、比較的個体数の多い箇所を重点的に探してみると、営巣していそうな場所が見つかりましたが、雨が強く降り出したのもあって。とりあえずこの先は次回のお楽しみにして、夜のヘビ探しにシフトチェンジ。
朽ち木の上にいた2頭のアギトアリ
6月13日、アギトアリが気になって仕事に身がはいらないので、午前中にエイヤッと昨夜のアギトアリポイントへお出かけ。
到着早々、朽ち木の上に、2頭のアギトアリを発見。
これは確実に営巣場所が近いに違いない、朽ち木をめくってみると、Bingo!
アギトアリの卵と幼虫が出てきました。するとすぐにワーカーがやって来て、幼虫などをくわえて安全な場所に運んで行きます。ごめんごめん……。
朽ち木内で営巣していたアギトアリ(ワーカー・幼虫・卵)
アギトアリは、石や朽ち木の下で営巣していると思い込んでいたので、朽ち木内から出てきたのにはちょっぴりおどろき。朽ち木の下に本丸があるのかもしれませんが、荒らしすぎてもまずいので、めくった樹皮を元に戻して撤収。
はじめて見たアギトアリの幼虫は、トゲトゲしていてなかなかカッコいい。
林道脇にあったアギトアリの営巣環境
アギトアリといえば、秋に結婚飛行で外に出てくる飴色をしたオスの羽アリが見てみたいので、また通う場所がひとつ増えてしまったかも。
飯能の冬の寒さもなんのその、越冬できるとは、アギトアリなかなかやるじゃん。
キイロシリアゲアリとウロコアリ
アギトアリを観察していると、そのすぐ横で、アヤトビムシのなかまを捕まえたウロコアリから獲物をうばいとるキイロシリアゲアリがいました。最近、なんだかアリの生態が気になってしまうね。
追記
アギトアリの詳しい生態などのお話は、アリ好きのはかせが後日ブログアップしてくれます。
分 類 / 膜翅目(ハチ目)アリ科 ハリアリ亜科
和 名 / アギトアリ
学 名 / Odontomachus monticola
体 長 / 10-13mm
分 布 / 鹿児島県以南(大阪・三重・静岡・神奈川・東京など)
分 類 / 膜翅目(ハチ目)アリ科 フタフシアリ亜科
和 名 / キイロシリアゲアリ
学 名 / Crematogaster osakensis
体 長 / 約2-3mm(ワーカー)
分 布 / 北海道〜九州・対馬・屋久島など
分 類 / 膜翅目(ハチ目)アリ科 フタフシアリ亜科
和 名 / ウロコアリ
学 名 / Strumigenys lewisi
体 長 / 約2mm
分 布 / 本州〜九州
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