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記事: Blog2_Post
執筆者の写真pöllö=ポッロ

風まかせの種子の旅 second -種子散布のはなし❹-

風散布のなかでも翼を持つタイプの実やタネを紹介したので、今度は微細な種子を風に漂わせる方法で種子散布する、ラン科植物のシランをプチ紹介。

5cmほどの熟した果実から、微細な種子を飛び散らすシラン


シランの果実の中には、微細な種子がぎっしり詰まっています。ひとつの果実に、数万から数十万個もの種子が入っているそうです。そして、果実が熟すとすき間ができ、中から無数の微細な種子がこぼれ、弱い風にもふわふわと漂います。

種子の長さは1mmほどで、重さは0.01g以下しかない


種子を見ると、糸くず? チリやホコリ? という印象。拡大すると、楕円形の黄色いキャンディーが、ネット状のふくろの中に入っているよう。


種子が微細な訳のひとつに、養分(胚乳など)を蓄えていないことがあげられます。そのため、シランが発芽するためには、共生するラン菌の存在が必要です。生育条件が限られる分、種子を多くつくるのかしら!?  なんて、単純には言い切れないのだろうね。


ラン科植物は、種子散布の観点からも興味深いけれども、ラン菌との共生関係として見ても、なかなか興味津々なことばかり。植物と共生する菌の世界・・・・・・はまりそう。


(pöllö=ポッロ)


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種子散布って?

植物は根をはり、成長してしまうと、その場所から移動することができません。そこで、種子(タネ)をはこび、なかまを増やします。植物自身が種子をあちこちに広げることを「種子散布」といいます。種子散布の方法はいろいろあります。


種子の散布方法

  • 動物散布 くっついて運ばれる付着型と食べられて運ばれる被食型。

  • 風散布  風によって運ばれる。

  • 水流散布 水流によって運ばれる。

  • 水滴散布 雨粒などの水滴によって飛ばされる。

  • 自動散布 果実や種子が自動的にはじき飛ばされる。

  • 重力散布 果実や種子が落下する。


分 類 / キジカクシ目 ラン科 シラン属

和 名 / シラン

学 名 / Bletilla striata

高 さ / 30-70cm

花 期 / 4〜5月

生活型 / 多年草

分 布 / 植栽が多く分布は不明瞭 自生地は減っている


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