美しい小さな実、それは住宅街や自然林など、様々な場所で異彩を放っている。
「なぜ実は、目立つ色をしているのか」気になった人も、たくさんいると思います。
が!!「そもそも目立つ実って何色なの?」
それを少し紹介!
あまりみない紫色の実 左の種子もかなり小さい
コムラサキの他に「ヤブムラサキ」「ムラサキシキブ」という見た目がそっくりな植物があります。
それら全てビーズ程の大きさしかない、紫色のきれいな実をつけます。
左の種子は大きく果実部分は少ない
この植物はサルトリイバラといい、山地に生えるツル性の植物です、このような赤い実はとても目立ちます。
実が一つではなく密集している
フユイチゴは足元にある植物でタヌキなどが食べやすい位置に生えています。
柿は動物たちの中でも人気です
サルとタヌキが暮らせる環境に柿があると、サルが食べに来ますが気分で最後まで食べずに柿を落とすことがあるので、その残り物をタヌキが食べに来ます。
では、なぜ実は目立つ色をしているのか、その理由は「鳥類や哺乳類に力を借りる」「種を遠くに運ぶ」ここにあります。
この植物の実たちは鳥類や哺乳類に食べられ、種を運んで欲しいから目立っているのです!
食べられた後、種子だけ消化されずフンに混じって出てきます。
つまり動物のフンをする行動で、その植物は種子を色んな場所に運んでもらうことに成功するのです!
タヌキのため糞 よく見ると柿の種や白く小さなフユイチゴ?の種がある。
ムクドリと思われる黒い糞 実は入っているが同定は難しい
まさに、「計画通り!」と言わんばかりの動物を利用した作戦。
この種子の散布方法を被食散布(ひしょくさんぷ)といいます。
今回紹介したのは4種だけですが、様々なキレイな実が、住宅街でも見られます。
草地や植栽など意識してみると、見つけられるかも………。
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「食べられたいっていうことは美味しいの?」
そう思った人は少なくないと思います。
確かに種類にもよりますが、甘い物はあります。
しかし、実を一番食べて欲しい鳥類は、見た目で食べるか決めることがあるため、キレイな実だったとしても、不味い物は普通にあります。
見つけても食べないことが賢明でしょう。
黒マンバ
「なぜ知ってるか?…フフフ、実体験は大事ですから」
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種子散布って?
植物は根をはり、成長してしまうと、その場所から移動することが出来ません。そこで、種子(タネ)をはこび、仲間をふやします。植物自身が種子をあちこちに広げることを「種子散布」といいます。種子散布の方法はいろいろあります。
種子の散布方法
動物散布 くっついて運ばれる付着型と食べられて運ばれる被食型。
風散布 風によって運ばれる。
水流散布 水流によって運ばれる。
水滴散布 雨粒などの水滴によって飛ばされる。
自動散布 果実や種子が自動的にはじき飛ばされる。
重力散布 果実や種子が落下する。
今回は・動物散布(食べられて運ばれる被食型)の話でした。
学名/Callicarpa dichotoma
和名/コムラサキ 小紫
分類/シソ目シソ科ムラサキシキブ属
高さ/1-2m
花期/7-8月
生活型/落葉樹
分布/野山、公園
学名/Callicarpa mollis
和名/ヤブムラサキ 薮紫
分類/シソ目シソ科ムラサキシキブ属
高さ/2-3m
花期/6-7
生活型/落葉樹
分布/野山
学名/Callicarpa japonica
和名/ムラサキシキブ 紫式部
分類/シソ目シソ科ムラサキシキブ属
高さ/2-4m
花期/6-8月
生活型/落葉樹
分布/野山、公園
学名/Smilax china
和名/サルトリイバラ 猿捕茨
分類/ユリ目ユリ科シオデ属
花期/4-5月
生活型/つる性 落葉樹
分布/野山
学名/Diospyros kaki Thunb
和名/カキノキ
分類/ミズキ目カキノキ科 カキ属
花期/5-6月
生活型/落葉樹
分布/野山
学名/Rubus buergeri
和名/フユイチゴ 冬苺
分類/バラ目バラ科キイチゴ属
高さ/10-30㎝
花期/9-10月
生活型/常緑樹
分布/野山
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