ヤマガラの忘れもの?
- pöllö=ポッロ
- 5 日前
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トウキョウサンショウウオの調査が一段落したので、アオジシ谷の生きもの調査をしていると、ヒノキの樹皮にエゴノキのタネがはさまっていました。

ヒノキの樹皮にはさまったエゴノキの実
アオジシ谷にはエゴノキが数本生えていますが、おそらくこのタネは昨秋、ヤマガラが冬の食べもの不足に備えて、樹皮の間に貯食したもの。
春まで残っているということは、ヤマガラは貯食した場所を忘れてしまったのかしら?

果皮がとれて中から姿を見せたたエゴノキのタネ
エゴノキの名前の由来は、「実をかむとえごい(えぐい)」ことに由来します。
未熟果の果皮はサポニンを含むため、未熟果をすりつぶして魚毒として使い、川魚漁に利用したそうです。
また、サポニンを含む未熟果をすりつぶして、石鹸の代わりに利用したといいます。

エゴノキのタネをくわえるヤマガラ
そんな「えごい」エゴノキですが、ヤマガラはタネに含まれる豊富な脂肪が大好物で、せっせと運んでは地面に埋めたり、樹皮の間にはさんで貯食します。
このような植物が動物の貯食を利用して種子散布することを、「貯食散布」といいます。
エゴノキにとって全て食べられてしまっては元も子もないので、新しい土地で実生するチャンスが生まれるためにも、ヤマガラにどんどん忘れてほしいのでしょうね。
分 類 / ツツジ目 エゴノキ科 スミレ属
和 名 / エゴノキ(野茉莉)
学 名 / Styrax japonica
花 期 / 5-6月
生活型 / 落葉広葉樹
分 布 / 北海道〜九州・沖縄
分 類 / スズメ目 シジュウカラ科 ヤマガラ属
和 名 / ヤマガラ(山雀)
学 名 / Sittiparus varius
全 長 / 13-15cm
鳴き声 / ビィービィービィー / ツツピーン ツツピーン
生活型 / 留鳥
分 布 / 北海道〜九州・沖縄
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