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ヤマガラの忘れもの?

トウキョウサンショウウオの調査が一段落したので、アオジシ谷の生きもの調査をしていると、ヒノキの樹皮にエゴノキのタネがはさまっていました。

ヒノキの樹皮にはさまったエゴノキの実


アオジシ谷にはエゴノキが数本生えていますが、おそらくこのタネは昨秋、ヤマガラが冬の食べもの不足に備えて、樹皮の間に貯食したもの。


春まで残っているということは、ヤマガラ貯食した場所を忘れてしまったのかしら?

果皮がとれて中から姿を見せたたエゴノキのタネ


エゴノキの名前の由来は、「実をかむとえごい(えぐい)」ことに由来します。


未熟果の果皮はサポニンを含むため、未熟果をすりつぶして魚毒として使い、川魚漁に利用したそうです。


また、サポニンを含む未熟果をすりつぶして、石鹸の代わりに利用したといいます。

エゴノキのタネをくわえるヤマガラ


そんな「えごい」エゴノキですが、ヤマガラはタネに含まれる豊富な脂肪が大好物で、せっせと運んでは地面に埋めたり、樹皮の間にはさんで貯食します。


このような植物が動物の貯食を利用して種子散布することを、「貯食散布」といいます。


エゴノキにとって全て食べられてしまっては元も子もないので、新しい土地で実生するチャンスが生まれるためにも、ヤマガラにどんどん忘れてほしいのでしょうね。



分 類 / ツツジ目 エゴノキ科 スミレ属

和 名 / エゴノキ(野茉莉

学 名 / Styrax japonica

花 期 / 5-6月

生活型 / 落葉広葉樹

分 布 / 北海道〜九州・沖縄


分 類 / スズメ目 シジュウカラ科 ヤマガラ属

和 名 / ヤマガラ(山雀)

学 名 / Sittiparus varius

全 長 / 13-15cm

鳴き声 / ビィービィービィー / ツツピーン ツツピーン

生活型 / 留鳥

分 布 / 北海道〜九州・沖縄

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