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フデリンドウの水滴散布

飯能では4月から5月、日の当たる明るい野山に咲く小さくて愛らしい姿のフデリンドウ


今年はフデリンドウに出会う機会が多く、ムササビ観察をしに通っているフィールドの草原には百株以上のフデリンドウが咲き、一面青紫色になりました。

フデリンドウは筆のような姿からついた和名

開花(左)から約20日後(右)のフデリンドウ


植物はさまざまな方法を利用して種子を旅立たせます。動物を利用したり風を利用したり自ら弾けたりなどなど。


さて、フデリンドウはどのような種子散布をするのでしょうか?


花を終えたフデリンドウは子房柄が伸びます。伸びた子房柄の中には0.3mmほどの微細な種子が詰まっていて、空気が湿ってくると口が大きく開き(湿度が低いと閉じる)、そこへ雨滴が当たった衝撃で種子が弾け飛んだり、流れ落ちたります。

大きく口が開いた子房柄の先とたくさんの微細な種子


このように種子散布を、水滴散布(雨滴散布)といいます。


水滴散布フデリンドウの他にも、ユウゲショウやヤマネコノメソウなどでも見られます。


植物は花の時期を愛でるのも良いですが、どのような方法で種子散布するのか観察するのも愉しいものです。



分 類 / リンドウ目 リンドウ科 リンドウ属

和 名 / フデリンドウ(筆竜胆)

学 名 / Gentiana zollingeri

花 期 / 3-5月

生活型 / 2年草

分 布 / 北海道〜九州

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