ギンランのタネは、森にまかれる小さな旅人
- pöllö=ポッロ

- 8月4日
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春に雑木林の林床に咲いたギンラン
春に白い花を咲かせていたギンラン。花の季節が終わると、やがて実がふくらみ、その中でとても小さなタネがつくられます。
ランのなかまのタネは、ほこりのように細かく、風にのって遠くまで運ばれます。ギンランのタネも、ひとつひとつはとても軽く、小さな旅人のように森へ広がっていきます。
でも、ランのタネは小さいぶん、発芽に必要な栄養をほとんど持っていません。土に落ちただけでは、すぐに芽を出せるわけではないのです。

ギンランの実とタネ
そこで大切になるのが、土の中にいる菌との出会いです。
ギンランのタネは、菌(菌根菌)の助けを受けながら発芽し、ゆっくりと成長していきます。花だけを見ていると気づきにくいのですが、ギンランは森の土の中の見えない命とも深くつながっている植物です。
白く静かに咲く花。風にまかれる小さなタネ。そして、土の中で支える菌たち。
ギンランのくらしを見ていると、森は木や草だけでできているのではないことがわかります。目に見える花の美しさの奥には、目に見えないつながりがあります。

ギンランのほこりのような小さなタネ
小さなタネが、どこかで菌と出会い、いつかまた白い花を咲かせるかもしれない。そう思うと、森の足元が少しだけ広く、深く感じられます。
ギンランのタネは、森にそっと未来をまくような存在です。
分 類 / キジカクシ目 ラン科 キンラン属
和 名 / ギンラン(銀蘭)
学 名 / Cephalanthera erecta
花 期 / 5-6月
生活型 / 多年草
分 布 / 本州〜九州




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