どうも~! 両生類好きのアンフィーです!
みなさん、新年おめでとうございます!(そういえば、きちんと挨拶をしていなかったので)
少し前ですが、NPO法人Hanmori(ハンモリ)の皆さんと一緒に行った、毎年恒例の
トウキョウサンショウウオ(TKS)の産卵場の整備活動の様子を紹介します!
そう! ハンモリさんの活動ベースである、かまど山の古民家のすぐ横の水場には、毎年2月頃、TKSが産卵に訪れます。毎年同じ活動を行っているこの場所には、僕にとって初めて本種の卵(卵嚢)と成体を見た思い出深さがあります。
さてこの日、モリマナから集まったのは、ハンモリのメンバーでもある黒マンバ先輩と、以前からのこの場所で標本作りのイベントなどを行っているセローさん、そしてこの僕アンフィー。ハンモリのメンバーの方々と、そのお子さんたちも一緒になってさあ、元気にスタート!
子どもたちに流れを説明する黒マンバ先輩とアンフィー
活動の基本的な流れは、水路に溜まった落ち葉・木の枝と一部の余計などろ、水場を分けるダムに使えそうな石を一度取り除き(①)、ある程度の深さと広さを持たせた水路に再び落ち葉・木の枝を戻す(②)。という作業です。
ダムは、
共喰いをする幼生の住処をいくつかに区切り、水場全体の生存率を高めるために
落ち葉と木の枝は、
彼らの大事な 産卵場所と隠れ家 になります。
作業前の水場のようす
熊手や鍬を使って、泥んこになりながら協力して作業を進めます。子どもたちも汚れなんてほとんど気にせず、ガツガツやってくれていました!
(①)が終わったところで、次はダム作りに。大きな石はあるけれど、その隙間から幼生が簡単に通り抜けられてしまう。これではダムの機能がなくなってしまうので、そこを埋めるための 小さめの石 を近くの河原(高麗川)へ拾いに行くことに。
これくらいの石を拾おうとお話しするセローさん
セローさんが説明してくれたところで、一斉に石拾い開始!
途中、石の裏にすんでいる昆虫(カワゲラやトビケラの幼虫など)を観察したり、水切りをしようと、みんなで平らで薄っぺらい石を探しだしたりと脱線もありながら、そんなこんなでまた古民家へ戻ってダム着工。
まずは、石だけで形を作り、その上を水場付近の粘土で固めていきました。
すると、そんなところにある人物が到着しました。
なんだか禍々しいメロディー(蛇メタ師匠の部屋テーマ)がきこえてくるような……。
そう、モリマナの「Demon Instructor」こと、蛇メタ師匠!
ヘビ専門の師匠が、まさかTKSのための活動に、わざわざお土産まで携えて来てくれるとは⁉持ってきたシャベルを貸してくれたり、最後まで活動の様子を見守っていただきました。
こんな感じで、数か所作りました!
そして最後に(②)の作業をして、
TKSのためにモリマナとハンモリが一つになった!この整備活動は終了。
作業後の水場のようす
水路の山側は石垣になっていて、そこからTKSが水場に降りてくることを想像するとワクワクが止まりません!もしかしたらどこかの隙間から僕らの様子を伺っていたりするかも(笑)。
作業以外にも、お話しながらお昼ご飯を食べたり、外で生きものを観察したりしながら、リノベーションが進みどんどん綺麗になっていくハンモリベースの雰囲気を、存分に味わうことができました!
今回は、「TKSが産卵しやすい環境を整える」作業でしたが、2月になって、無事に産卵してくれたら、
成体の様子を観察し、卵(卵嚢)数のカウントをする調査を行う予定です。
TKSのことを知りたい! 古民家でのんびり過ごしたい! とういう方、コンブチャワークショップや昆虫の標本作り体験なども行っている、ハンモリのサイトをご覧ください。
また、モリマナでも2月11日に、
「飯能にくらすサンショウウオの生態を学ぼう!産卵地の保全作業編」
を開催します!
彼らの生態をより深く学び、そんな暮らしをイメージしながら、私たちと一緒に楽しく作業できるツアーです。皆さんのご参加お待ちしています!(詳細はこちら)
(アンフィー)
分類 / 有尾目 サンショウウオ科 サンショウウオ属
和名 / トウキョウサンショウウオ
学名 / Hynobius tokyoensis
全長 / 80-130mm
分布 / 本州(茨城県と群馬県を除く関東地方)
※本種の北部集団(福島県南東部、茨木県、栃木県東部)が、2022年7月に新たに
イワキサンショウウオ(Hynobius sengokui)として記載されました。
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