3月に入り、早春の生きものが日替わりで出現するこの時期、フィールドから目が離すことができません。そんな早春の生きもの中でも気になるのが、昨年見つけたフチグロトゲエダシャクの発生地。ぼちぼち良い時期なので、どんなようすかを確認しに出かけました。
コーリング中のフチグロトゲエダシャクのメス
今日、3月10日は快晴、生きものが動くにはもってこいの気温ではあるのだけれど、春らしい強い風が吹いているので、きびしいかな〜と思いきや、枯れ草の中を覗くと、さっそくフチグロトゲエダシャクのメスを発見。しかもコーリングのまっ最中。オスが飛来しないか待っていると、さっそく2頭のオスがメスのもとへやってきました。
飛来したフチグロトゲエダシャクのオス
それにしても、こんな強風でもオスはメスのフェロモンを感知することができるなんて、スゴいね。まぁ、オスの立派なフサフサの触角を見ると、納得しちゃうのだけども。オスは翅をバタバタと羽ばたかせながら、メスのまわりをグルグルまわっています。
メスを見つけて覆い被さるオス
しばらくすると、オスは無事にメスとペアリングしました。まわりを見ると、強風にあおられながらも、地表を上下しながら飛ぶ、メスを感知したオスが5頭いました。まだ発生ピークではなさそうなので、今度は風のない日に確認しに来ないとね。
オカモトトゲエダシャクのオス
フチグロトゲエダシャクと同じく早春の蛾といえば、先日、秩父でオカモトトゲエダシャクのオスを見かけたけれど、クワトゲエダシャクやイボタガも観察したいな〜。とにかく、早春は生きものが日替わりなので、ほんと気が焦るね。
(pöllö=ポッロ)
分 類 / 鱗翅目(チョウ目)シャクガ科
和 名 / フチグロトゲエダシャク
学 名 / Nyssiodes lefuarius
前翅長 / 16-20mm(♂)
体 長 / 10-24mm(♀)
分 布 / 本州以南
*スペックは成虫のもの
分 類 / 鱗翅目(チョウ目)シャクガ科
和 名 / オカモトトゲエダシャク
学 名 / Apochima juglansiaria
前翅長 / 20-22mm
分 布 / 北海道〜九州
*スペックは成虫のもの
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