モリマナのルーキーで、両生類好きの僕は、そう、アンフィー。
名前の由来は、「amphibian」(英語で“両生類”)から来ています。そのままだと、ちょっと長いので、短く響きの良いものに。
amphibian → amphy → アンフィー
ということで、実は、gallois=ガロアさんと蛇メタ師匠が一緒に考えてくれたもので、本名の姓と名の間に、ぶち込んでしまいたいくらいお気に入りです!(笑)
前振りが長〜くなってしまいましたが、今回は、僕が住む埼玉県富士見市で見られる、両生類のお話です。
バイトが終わった夜、帰り道の途中で、近所の田んぼに寄りました。9月の中旬、少し前まで雨が降っていた日でした。お目当てはもう、言うまでもありませんね。
この時期は、夏場のうるさいほどのカエルの合唱は、ほぼほぼ幕を閉じ、耳に入ってくる音の大部分は、コオロギなどの鳴く虫に置き換わってきます。それに加えて、田んぼの中に残った稲わらから、発酵したような独特の匂いがしてきます。
この辺りで、僕が今まで確認したのは、アマガエル科とアカガエル科のカエル4種。
二ホンアマガエル
トウキョウダルマガエル
ウシガエル
ヌマガエル
特にこの中で、今日見られたのは、ウシガエル以外の3種でした。
種の話以上に、この時期のカエルを見ていて気づかされるのは、小さくてまだ幼い、いわゆる“子ガエル”が多い、そして、大人サイズの成体があまり見られないというサイズについてのことです。
親指の先に乗りそうなサイズのトウキョウダルマガエル
子ガエルは、今年生まれのオタマジャクシ(幼生)が上陸(変態)して、そのまま成長したものだろうと思われますが、大人のカエルたちは一体どこへ行ってしまったのでしょうか。
下の写真が、その理由を知るヒントになるかもしれません。
田んぼ沿いの道路で轢かれたカエルたち
田んぼのすぐ横の湿ったコンクリートの道路で、たくさんのカエルたちの轢死体が……。
(主にトウキョウダルマガエルとヌマガエルでした。大きくて轢かれやすいのもあるかもですが、大人サイズがほとんどでした。)
直前まで雨が降っていて、彼らにとって高めの心地良い湿度で活発になっていたのもあると思いますが、わざわざ道路を横断しようとしたところを、よく通る軽トラやタクシーにひかれてしまったのでしょう。
「ではなぜ、道路を渡ろうとしたのか?」
考えられるのは、彼らが“移動する“時期であるということです。
オスの鳴き声もほとんど聞こえないことから(ヌマガエルの鳴き声が少し聞こえましたが)、繁殖のシーズンも終わり、ある程度活動が落ち着いてきた中、分布を広げるためか、あるいは遺伝的な多様性を保つためか、はたまた良い冬眠場所を求めてか、いくつか理由が挙げられますが、生息場所を少し移し始めるそうなんです。
こういう話を聞くと、いろいろ疑問がわいてきて、とっても面白いんです!
例えば、●移動した繫殖能力を持つ大人は、冬を越えてまた戻って来るのか?
●幼い子ガエルは、繫殖能力を得るまで、同じ場所にとどまるのか? など。
まだ、疑問ばかりで、知らないことがくさんですが、だからこそ彼らがいるフィールドへ出て確かめたくなっちゃうんですよね~(笑)
実際、残った稲わらが、子ガエルたちの良い隠れ場所になっていて、一度隙間に逃げられると姿を見ることさえ難しかったり、なんとなく大人サイズのカエルの動きが鈍くなっているように感じたり、いろいろ気づきがあるのがたまりません!
鈍さのおかげかきれいに撮れた個体の写真がこちら。
鮮やかな緑の背中線と模様が何とも可愛らしいトウキョウダルマガエル
かれこれ夢中になっていると、
「いけないっ!もうこんな時間!」
楽しい思いをさせてくれたカエルたちと、彼らの住処を保ってくれている農家の方々に無言の別れを告げ、少しの雨に打たれながら、再び帰路につくアンフィーなのでした。
皆さんの近くにも、田んぼがあれば、同じように可愛らしい彼らを見られるはずです。
荒らさないようにするなど、マナーを守ってフィールドワークを一緒に楽しみましょう!
地域による違い(トウキョウダルマガエルの亜種であるナゴヤダルマガエルや、別種でもよく似ているトノサマガエルなど)もあるので、気づいたら是非とも教えてください!
(※タイトルの“アンフィー“は、僕ではなく、カエルたちを指しています)
「カエルの夢でも見られるかな~~」
最後に勝手にシリーズ化! アンフィーの、『アンフィーを探せ!』
(※この“アンフィー“は、僕ではなく、両生類を指しています)
ということで、今回はこちら。初回なので難易度低めですが、皆さん見つけられますか~?
真ん中あたりに注目~
(アンフィー)
分 類 / 無尾目 アマガエル科 アマガエル属
和 名 / 二ホンアマガエル
学 名 / Dryophytes japonica
体 長 / ♂22-39mm・♀26-45mm
分 布 / 北海道〜九州
分 類 / 無尾目 アカガエル科 トノサマガエル属
和 名 / トウキョウダルマガエル
学 名 / Pelophylax porpsus porosus
体 長 / ♂39-75mm・♀43-87mm
分 布 / 本州(仙台平野、関東平野、新潟県中部・南部、長野県北部・中部)
分 類 / 無尾目 アカガエル科 アメリカアカガエル属
和 名 /ウシガエル
学 名 / Lithobates catesbeianus
体 長 / 111-183mm
分 布 / アメリカ合衆国東部・中部、カナダ南東部原産(特定外来生物)
分 類 / 無尾目 ヌマガエル科 ヌマガエル属
和 名 / ヌマガエル
学 名 / Fejervarya kawamurai
体 長 / 29-54mm
分 布 / 静岡県以西の本州〜九州、奄美大島の各諸島(近年、関東地方など分布拡大中)
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