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執筆者の写真pöllö=ポッロ

リンデンの花と枝葉に集まる生きもの

ご近所に、リンデンことセイヨウシナノキが生える場所があります。


セイヨウシナノキは、ドイツなどで高級蜂蜜のモトとして有名ですが、実にプロペラがついていて、秋になると風を利用して種子散布をする、風散布植物としても有名な樹木です。

花満開のセイヨウシナノキ


pöllö=ポッロは植物の実やタネが大好物で、もちろんセイヨウシナノキの実もコレクションしています……が、花の時期のセイヨウシナノキをしっかり観察したことがなかったので、花満開に合わせて散歩がてら見に行きました。

花粉や蜜を集めるセイヨウミツバチ


かすかに甘い香りをたてる花に目をやると、花粉や蜜を目当てにセイヨウミツバチなど、たくさんの生きものが集まっていました。

葉上で休息中!? のラミーカミキリ


葉を見てまわると、ふだんはイラクサ科植物のカラムシでよく目にする、ラミーカミキリがいました。


こんなところで何を? と思いましたが、イラクサ科植物だけでなく、アオイ科植物もラミーカミキリの食草なので、セイヨウシナノキにいても当たり前か……ムクゲでもよく見かけるしね。

カメムシの卵に産卵する寄生バチ


秋になると茶色くなり、翼の役割をする総苞葉の上に、カメムシの卵塊を見つけました。しばらく観察していると、小さな寄生バチがやって来て、カメムシの卵に産卵をはじめました。

葉柄の付け根にいたタケウチトゲアワフキ


寄生バチを観察して、小さな昆虫に目が馴れたからか、去年に引き続きタケウチトゲアワフキを20頭ほど見つけることができました。


1本のセイヨウシナノキを見てまわっただけでしたが、さまざまな生きものが観察できて大満足1本の木をテーマに、じっくり生きもの観察をするのって楽しいね。


(pöllö=ポッロ)


分 類 / アオイ目 アオイ科 シナノキ属

和 名 / セイヨウシナノキ

学 名 / Tilia ×vulgaris

花 期 / 6-7月

生活型 / 落葉広葉樹

分 布 / 公園木(ヨーロッパ原産)


分 類 / 膜翅目(ハチ目)ミツバチ科

和 名 / セイヨウミツバチ(ヨウシュミツバチ)

学 名 / Apis mellifera

体 長 / 13mm前後(働きバチ)

分 布 / 北海道〜九州・沖縄


分 類 / 甲虫目(コウチュウ目)カミキリムシ科

和 名 / ラミーカミキリ

学 名 / Paraglenea fortunei

体 長 / 8-17mm

分 布 / 本州〜九州・奄美


分 類 / 半翅目(カメムシ目)トゲアワフキムシ科

和 名 / タケウチトゲアワフキ

学 名 / Machaerota takeuchii

全 長 / 8mm

分 布 / 本州〜九州

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